〜 No.0007 塩焼瓦〜
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焼成の最終段階で、食塩を投入して焼いた瓦で、吸水率が低く凍害に強く変色性も少ないです。その色から赤瓦とも呼ばれています。
1,100〜1,200℃で10時間程行われる中だきの後、たき口から食塩と燃料を交互に投入する。投入される食塩は1万枚の瓦に対して160kgほどである。
数回に分けて食塩を投入しさらに練らしだきを3時間程続けます。冷却は徐々に行い、火入れから9日目頃に窯だしを行うのが理想的であるとされています。
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【高弘法堂に葺かれた瓦】
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【塩焼瓦の街並】
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投入された食塩は熱で分解されガス状となりさらに水蒸気と反応し、酸化ナトリウムと塩化水素に分解され、
酸化ナトリウムが粘土中の珪酸とアルミナと化合し、珪酸ナトリウムとなり、これが赤褐色のガラス状の皮膜となります。 この化学反応プロセスは、複雑でその制御は難しいことなどから、塩焼瓦の生産量は減少しています。 |
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